Sacred Creatures-22世紀に残したい-「聖なる命の楽園」

Vol.5 コアラ・エミュー・ワラビー(オーストラリア)

 

コアラ・エミュー・ワラビー

オーストラリアは、有袋類などの珍しい哺乳類や爬虫類・鳥類などの宝庫です。
他の場所では絶滅した生物や原始的哺乳類など、珍しい生き物が、オーストラリアでは生息しています。
それは、オーストラリア大陸の孤立性によるもので、まるで生態系の鎖国ともいえる状態が
4千万年も続いたため、5千万年前と言われる有袋類がそのまま生き残っているのです。
先住民族アボリジニは、生活や掟、宗教、歴史などを「ドリーミング」と呼ばれる話の中に凝縮し、
すべて口頭で世代から世代へ受け継いできました。
彼等の生活は自然にかける負担が少なく、また、伝統的な知恵により、
部族で食べ物を分ち合い、必要以上の量をとらず、地域の動植物を崇拝してきたことが、
貴重な在来種の存続を守ってきました。

コアラ

コアラの名前は、水を飲まないことを意味するアボリジニ語から来ており、
水分をユーカリの葉から補給し、ほとんど水を飲みません。
コアラはカンガルーと同じように、腹部に袋を持ち、その中で約6ヶ月間育児をします。
野生のコアラは数が減少し、厳重な保護の必要性がますます高まっています。

エミュー

エミューは鳥類の中ではアフリカの駝鳥に次いで2番目に大きく、
タスマニアを除くオーストラリア全土に生息し、時速40km以上のスピードで原野を疾走します。
オーストラリアの国鳥で、前だけに進むことにより、国旗の柄にも使われています。

ワラビー

ワラビーはカンガルー科の有袋類。ワラビーとカンガルーの違いは大きさだと言われています。
大型のものがカンガルー、小型のものがワラビー。絶滅危惧種となっている種類のものもあります。