Sacred Creatures-22世紀に残したい-「聖なる命の楽園」

Vol.6 アメリカバイソン(北アメリカ)

アメリカバイソン

アメリカバイソンは、北米大陸に、かつて6000〜7000万頭もいました。
バイソンはラテン語で「牛」を意味する言葉。
先住民族であるインディアン(ネイティブアメリカン)は このバイソンから、

あらゆる生活必需品を得ていました。
肉と内臓は「食料」になり、毛皮は「衣服」や「テント」、角は「コップ」や「スプーン」に、
そして胃袋は「鍋」として利用されました。彼等にとってバイソンは必要不可欠であり、

それが「インディアンの走る百貨店」と呼ばれるようになった由縁です。
平原インディアンの宇宙観・世界観は、バッファロー=アメリカバイソンを中心として生まれ、生きて来ました。
彼等は、そんな大切なバイソンを必要以上に殺したりはしませんでした。
しかし、アメリカバイソンは、17世紀になってヨーロッパからやってきた人間によって乱獲され、
1889年には542頭と絶滅寸前にまで落ち込んだとされています。
現在では手厚く保護され、かなり頭数を回復してきています。