Sacred Creatures-22世紀に残したい-「聖なる命の楽園」

Vol.7 極の生き物たち 

ホッキョクグマ が ペンギン と出会う時

北極にはシロクマ(ホッキョクグマ)がいて、南極にはペンギンがいます。
でも実は 南極に居るのはペンギンに似た動物で、本当のペンギンは北極に居たのだそうです。
北極のペンギンの名は「オオウミガラス」。
見かけも性質も 南極のペンギン にそっくりでした。
彼らは 16世紀の大航海時代に、探検家の一人に見つかってしまいました。
そこから「極寒でも耐える羽毛、美味しくて栄養たっぷりの肉と卵、人を恐れないため容易に捕獲できる」
との話がヨーロッパに広まり、捕獲業者が押し寄せて、
数百万羽いたとされる「オオウミガラス」は根こそぎ乱獲され… ついには絶滅してしまったのです。
現在では80体余りの剥製と 20体余りの骨格標本と 70個余りの卵殻 が残るのみです。
北極のペンギンは 、人間がエゴによって行った 動物に対する“思慮のなさ”を知らしめ、
且つ 生物多様性の《シンボル的存在》としても 語り継がれています。